6/25~27、世界ラリー選手権(WRC)の第 7 戦ラリー・オブ・トルコ(SS17:383.33km/リエゾン853.11km)が、トルコ南西部のアンタルヤを基点に行われた。「グラベル 五連戦」の第三戦目。前々回、前回のキプロス、アクロポリスと続く地中海シリーズ三戦目(移動を考慮してか随分偏っているような?)ということで、今回もタイヤを裂くラフなグラベル(未舗装路)と、日中の気温が 40℃ を越えるという猛烈な酷暑でドライバーを苦しめたようだ。
結果は、初日から首位に立ったセバスチャン・ローブ(シトロエン)が堂々の今季四勝目。以前はターマック(舗装路)は速くてもグラベルでは今一つだったのに、今年になってグラベルでも滅法速くなった。これでローブは七戦を終えた時点ですでに四勝で、ドライバーズポイントも二位を大きく引き離してのトップ。WRC ラウンドの後半には得意とするターマック・イベントが続くこともあって、このトルコで一勝はかなり大きい。
二位にはマーカス・グロンホルム(プジョー)。一時はローブを抜いて一位に躍り出たこともあったが、ギヤボックスのトラブルでまたしても勝利ならず。ここ一発の速さと安定感はかつての力を取り戻してきているけれど、なぜか今年はマシン・トラブルに泣かされることが多い。ニューマシンの 307WRC の信頼度は当初と比べるとかなり上がってきてはいるが、熟成にはもう少し時間がかかるか。今はひたすら我慢することしか出来ませんかね。
以下、三位にはペター・ソルベルグ(スバル)、四位にはカルロス・サインツ先生(シトロエン)。五位にフランソワ・デュバル(フォード)。そろそろ勝っておきたいマルコ・マルティン(フォード)は、序盤の SS4 でウォータースプラッシュに突っ込んだ時にインタークーラーを破損してスローダウン。一時は最下位に沈むという体たらくでラリーを終えた。去年後半は鬼神の如き速さを見せたものだが、今年はなんとなく陰が薄い。このままローブが突っ走るのも面白くないので、WRC を盛り上げるためにも頑張ってほしいものだが。
さて気になる三菱だが、ジャン・ルイジ・ガリが SS8 でターボが壊れるトラブルが発生しながらもなんとか 10 位完走。期待の「パニやん」ことジル・パニッツィは、マルコ・マルティンも餌食になった SS4 でエンジン制御コンピュータユニット(ECU)のトラブルで早々に涙のリタイア。しかし今季から WRC に導入されたスーパーラリーシステム(リタイアしてもまた走れる)で一応完走した。残念ながらポイントには届かなかったが、チームとしては良いデータが取れたようだ。三菱に対して何かと世間の風当たりが猛烈に強い昨今だが、そんな風評や誹りを吹き飛ばすためにも頑張ってほしい。いやほんと、マジで頑張れ三菱。俺はいつでもあんたらの味方だ。
次回は舞台を南半球に移してアルゼンチン・ラリー。7/16~18 の開催である。
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三菱 WRC
SUBARU MOTOR SPORTS
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