先週末の 6/9(土)から昨日 9 日までは、端午節の三連休。中国の祝日法が今年から変更され、今回初めて実施された連休である。今年は端午節以外にもいくつかの連休が設定されており、最近では四月に清明節の連休があった。しかし、ちょうどその時は董事会があったりしてまともに休めなかったので、今回初めてフルに連休の恩恵にあずかったというわけである。
ところで端午の節句といえば、今でも旧暦を重んじる中国では旧暦の 5 月 5 日となる(今年は 6 月 8 日)。端午説の元々の由来は、中国戦国時代の楚国の政治家、詩人である屈原を偲んで粽を食べるというもので、中国の年中行事の中でも重要なものである。端午の節句というと日本では 5 月 5 日の子供の日となるが、もちろんそれはそれとして良い習慣ではあるけれど、二千年以上たった今でもこうして故事来歴を大切にし、伝統を後年に受け継いでいく姿勢は素晴らしいと思う。まあ私は屈原の愛国の志はともかくとして、連休になっただけでも素晴らしくありがたいと思うわけだが。
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アキバの事件。まずは被害に逢われた方のご回復、ご冥福をお祈りします。 事件のあらましや背景などは、すでにネットや各メディアでさんざん語られているので、いまさら私なぞが言うべきことはあまりないのだが、なんともやるせない気分にさせられる。
何しろ「殺したい」という衝動それだけが動機そのものという、そんなこと思われたらどうしようもないじゃんか、としか言いようがない。将来への不安とか絶望的な孤独感とか全てをリセットしたい願望や、どうせここまで来たらいっそのことやってしまえという視野狭窄感など、いろいろ後付で分析はできるのだろうが、そんなことは全て他人の推測でしかない。抑えがたい気持ちに突き動かされるまま、トラックで歩行者天国に突っ込むに至るまでの思考は、本人の中でしか正当性が無い。これは、非常に怖い。
そして他人事でないこともまた、怖い。私自身がいつか殺される側に回ってしまう恐怖、そして、もしかしたら殺す側に転んでしまうかもしれないという、なんとも言えない不安。まあ今はもちろんそんな気ゼロだが、しかし可能性がゼロとは言えない。人間、追い込まれたら(あるいは追い込まれたと思いこんだら)何をするかわからない。今はただ認識していないだけで、私の中にももしかしたら怪物が息を詰めて潜んでいるのではないか。