私が現在住んでいる北京のマンションは、いわゆるところ集合住宅型のネット接続環境が整備されている。上位プロバイダから引き込まれた回線を、マンション内に張り巡らされた 100base-T タイプの LAN で各戸に分配するという方式だ。ちなみに上位プロバイダからマンションまでは入居時の説明によると 100Mbps を驕った光接続だとのことだが、その割にはえらく遅くて重い。たぶん、というか間違いなく光接続ではないと思うのだが、ネット環境が比較的貧弱な中国では未だにダイヤルアップ接続が主流(最近は ADSL も普及しだしたらしい)なことを考えると、これでもまだマシな方と思えば少しは幸せな感じがする。中国に来てからこっち、私の心はこの大陸のように広くなった。
という我が家のネット環境なのだが、しかしこれがまた安定しないのである。快調にアクセスしていると思えば突然異常に重くなったりするのは、きっとマンション内の誰かがどこぞのエロサイトから巨大な動画ファイルでもダウンロードしているのかもしれないが、多少重くなりはすれど最低限ネットにアクセスできるからまだ良い。それより困るのは、全くネットに繋がらなくなることが割と頻繁に発生することである。いろいろ調べてみると、少なくともルータを含めた我が家内部のネット環境には問題はなく、さらにその先のゲートウェイサーバや DNS サーバまでは ping が通ることも確認している。ということは、プロバイダを含めたさらに上位の経路になんらかの問題があるということである。
これがせめてマンションの構内 LAN の問題であれば、不動産屋を通して抗議でもすればどうにかなるかもしれない。だが、そこから上位の問題となると、これはもう私にはどうすることもできない。大体どこに問題を持ち込めばいいのか。だいたいプロバイダがどこなのか、それすらもわからない。まあそれはそれで問題ではあるが。
そしてこの週末は最悪であった。土曜日の朝から日曜日いっぱいまで、二日間に渡り全くネットに繋がらなかったのだった。今までも半日から一日弱繋がらなかったことはあったけれど、ここまで長時間に渡りネットから隔離されることはなかった。せっかくこの週末はラリー・オーストラリアが開催されていて、久々に時差のないリアルタイム観戦ができると思っていたのに。やっと繋がったと思ったら、もうとっくに終わってましたがな。知らんうちにフランソワ・デュバルは WRC 初優勝してるしコリン・マクレーは最終レグでリタイヤするも終盤まで二位につける大激走だったらしいしペター・ソルベルグは六速全開中にカンガルーと正面衝突して車が大破、リタイヤしてるし新井さんが PCWRC 優勝を決めてついに世界ラリー史上初の日本人による年間世界チャンピオンを獲ったってえのに。なんでこの肝心の時に繋がらんのか、この腐れネット。
だがしかし、こんなことも中国クオリティ。多少の不具合も、この大陸のような果てしなく寛大な心で受け入れるしかないのである。ちきしょー。
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