■ Ford commits to four-year WRC programme
業績悪化による資金難より、来年の WRC からはフル参戦ではなくヨーロッパイベントのみの限定参戦、もしくは最悪の場合は完全撤退もありうるとして WRC 関係者およびファンをやきもきさせていたフォードだが、なんと話は大転換。来季フル参戦はもちろん、来年以降四年間にわたり WRC 活動を延長すると発表した。
いやあ、まさかそう来るとは、というのが正直な感想。撤退ほぼ確定という噂から、今度は一転して長期に渡る活動継続確定宣言と、あまりに展開が急すぎて、なんだかもうついて行けないが、なにせ良かった。とにかく良かった。やはり WRC にはフォードが絶対に必要なのである。ちなみにチームを運営するのは、もちろん今まで通りマルコム・ウィルソン率いる M-Sport 。ラリージャパンの時に、帯広に到着してたった六時間後にフォード首脳部と会談するため急遽イギリスへとんぼ返りしたマルコム・ウィルソンの熱意が通じたんですかね。
ともあれ、これで来年はフォードとシトロエン、プジョー、スバルの現役組と、来年から完全復帰する三菱、シュコダを合わせて六大ワークスが揃い踏みすることになる。素晴らしい。今年は参戦ワークスが四つしかなくて(当初は三菱も参戦していたがシーズン途中で取りやめた)、なんとも寂しい感じのシーズンだったが、やはり多くのワークスがしのぎを削ってこそのモータースポーツである。来年が大変楽しみになってきた。
ところでフォードが来期も参戦表明ということになると、はたしてドライバーは誰になるのかが気になるところ。若手のフランソワ・デュバルはともかくとして、フォード撤退を見越して(かどうかは知らないが)間もなくプジョー移籍が発表されると噂されるマルコ・マルティンも、これでもしかしたら残ることになるのか。もしやマルティンが移籍したらコリン・マクレーが帰ってきたりするかもしれん。もっともマクレーは年棒がべらぼうに高いそうで、資金面に難のあるフォードに復帰する可能性はかなり低そうだが、もし帰ってきたとしたら相当面白いことになるはず。アクセルは常に全開、グリップ走行なんかクソ食らえ。コーナーというコーナーでドリフトかましまくりなオールド・ドライビングスタイルのマクレーが、最新鋭ドライビングマシンのフォーカス WRC をドライブしたらいったいどんなことになるのか。ううむ、見てみたい。
ちなみにフォードは来季については今までのフォーカス RS を引き続き戦闘マシンに使用するが、市販バージョンのフォーカスが 2005 年にフルモデルチェンジを控えているため、2006 年には WRC で使用するマシンも新しいモデルをベースとした仕様へとスイッチすると見られる。そのコンセプトモデルが早くも発表された。活動継続宣言したばっかりなのに、もう次のマシンの話ですか。というか仕事早すぎ。
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