日本では恐らく全く知られていないと思われるが、先週末の 6/13 金曜日午後あたりから中国全土に渡って Yahoo!JAPAN に全く繋がらない状態が続いている。トップページはもちろん、その下のリンク、Yahoo メール、blog など、Yahoo!JAPAN ドメイン下の全てのサービスで、中国からのアクセスが完全シャットアウト状態にある。この記事を書いている 6/15 夜の段階でもいまだにこの状態は継続している。困ったものである。
ちなみにジオシティーズなど、Yahoo!Japan 以外で YahooSearch を利用した日本のサイトは利用することができる。その他、Yahoo の USサイト(Yahoo.com)や韓国サイト、フランス、イギリスなどは問題なくアクセスできる。日本サイトだけ見れない。
個人的には検索には Googleを、Web メールには Google メールを使っているので、Yahoo!JAPAN にアクセスできなくなってもまあなんとかなるが、トップページのニュース一覧は今、日本で何が起こっているかをざくっと知るには便利であり、それが見られなくなるのはちょっと困る。
それにしても何故アクセスできないのか。ネット環境が著しく貧弱な中国のこと(これも意図的に貧弱にしているという説もあるが)、今までもネットが不安的になることは頻繁にあったが、こうしてある特定のドメイン、それも Yahoo!JAPAN のような超メジャーどころがこれほど長期間に渡ってアクセス不能になったことはあまり記憶にない。これはやはり意図的なアクセス禁止状態に違いない。そしてアク禁を実行しているのは、今やすっかりおなじみになった中国自慢のフィルタリングシステム「金盾」によるものだろう。
しかし一体どういう判断で、それも Yahoo!JAPAN のようなメジャーサイトをシャットアウトするのか。ネット上のまことしやかな噂では、宮城・岩手で発生した地震の情報をシャットアウトするため(四川地震と同じ規模の地震が起きたのに、四川と比べるとあまりにも被害が小さい → 中国ダメじゃん)、上海証券市場の株価暴落を隠蔽する(中国国内より日本の情報の方がより詳しい、らしい)、尖閣諸島関連の問題で、台湾首相が日本に対して開戦をにおわせる発言をしたことを隠すため(また反日再燃か)、などがささやかれている。しかしそれらどれもが中国内のメディアで既に報道されている内容であり、また Yahoo!JAPAN 以外の日本のメディアでももちろん流れている。Yahoo! JAPAN だけをアク禁にする理由にはならない。
また、Yahoo! 系のメール、もしくは blog などで「金盾」の逆鱗に触れるような内容のものが流れ、一時的にブラックリストに載ってしまったため、そのとばっちりを Yahoo! JAPAN 全体が受けてしまった、という説もある。しかしこれも他のドメインのサービスにだって十分やばそうな情報は満載だし、その最たるものである 2ch が未だにアクセス禁止になっていないことの説明がつかない。
結局のところ、その理由については知るよしもないわけである。こうなったら状況改善を座して待つしかないわけだが、こういうことが起きるたびに申し上げておりますが、ともかく中華人民共和国「金盾」プロジェクトの皆様におかれましては、それはそれでよんどころなき御事情があろうかと存じ上げますが、どうかひとつよしなに善処いただきたくお願い申し上げ候奉りいたしますというかいい加減にさらせこのすっとこどっこい。
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