そういえばこの blog には書いていなかったような気がするが、昨年の夏に MacBook Pro(17 インチモデル)を購入したのだった。初 Mac である。それまで使っていた IBM の ThinkPad X32 も良いマシンだったが、いやー、Mac 最高。Mac 万歳。ジョブス総裁、わたし一生ついていきまっす。
と Mac にスイッチした(Windows から Mac に乗り換えることをこう言うらしい)わけだが、いかんせん MacBook Pro は超巨大である。なにせ液晶ディスプレイが 17 インチもある。全く出っ張りのない美しいデザインながらも、やはりデカイものはデカイ。そしてガタイがでかけりゃ重量も重い。約 3kg 也。毎日の通勤はなんとかなるとして、出張時や旅行の時に持って行くのは、いかに剛腕の私でも躊躇うものがある。では今まで使っていた ThinkPad にすればいいのではと思われるかもしれないが、今やそのマシンはかみさんに払い下げた。すでに私の持ち物ではない。
また出張や旅行時に使うのはせいぜいネットにつないで Web とメールぐらいで、あとはちょこちょことメモでも取れれば十分である。何もフルセットのノート PC である必要はない。
そこで今話題の Eee PC である。小さい。軽い。7 インチ、800×480dot の画面はさすがに小さいが、Web やメールをささっと見たりするにはまずまず問題なし。その他の性能やアプリも必要最低限ながら十分。そして安い。まさに私の要求にジャストミートではないか。昨年末の発売以来、世界中で大ヒットしているが、最近日本でも発売されて好評とのこと。そりゃ売れるでしょうなあ。
ということで遅ればせながら私も購入してみたのだった。購入モデルは Eee PC 4G のブラックモデル、価格は 2,990 元である。今のレートで 42,000 円ぐらいか。中文版は Linux ベース OS,日本版は Windows XP 搭載なので単純な比較は出来ないが、それでも日本で買うよりかなり安い。
さて買ったはいいが、当然ながら中身は全て中国語。このままではさすがに不便なので早速日本語化に取りかかる。参考にさせていただいたのは主にこちらのサイト。先達の努力に感謝である。
先のサイトを参考に日本語フォントの組み込み、IM(インプットメソッド)と日本語変換辞書のインストールと作業はサクサクと進み、これで OK かと再起動してみるも、なぜか肝心の IM が起動しない。ううむ、どうしてか。
ネットをいろいろ漁った結果、ターミナルから scim -c で使用する IM を scim に設定してやればタスクトレイに scim のアイコンが出るようにはなったが、なぜかデフォルトの中文変換用 IM が起動しっぱなしになっている。Ctrl + Space で scim が起動するはずなのだが、中文変換用 IM に制御が移り、日本語入力することが出来ない。ううむ、困ったもんだ。
さらにネットを漁ってみると、ここにそれらしい情報を発見。 もしやこれかと以下を早速試してみる。
sudo apt-get install xandros-scim
ビンゴ。無事に scim が起動できるようになった。
しかしどうして素直に日本語化できなかったのか。中文版 Eee PC を日本語化した方々のサイトを見ると、一定の手順を踏めばどれもが簡単に成功している。しかしそれらの場合、Eee PC を Asus の本国台湾で購入されているようである。もしかして台湾版と大陸版(中国本土版)で IM の初期設定などが微妙に違うのだろうか。
ともあれ、なんとか日本語入力が出来るようになったので、さらにその他の部分も日本語化を進める。まずはホーム画面の setup タブからソフトウェアアップデートを実行。すると、画面のアイコンや表示文字が日本語表示されるようになった。いや素晴らしい。
さらにデフォルトでインストールされている Firefox や Thunderbird、Open Office org.、Adobe Acrobat を順次日本語対応。とりあえずはこれで十分使える状態にすることが出来た。
ということで、若干つまずいたが最終的には日本語対応に成功。まずはこの状態で使い倒して、そのうち別の Linux でもインストールして遊んでみるか。
以下、自分用および誰かの参考用に手順をメモ。
●日本語フォントおよび日本語 IME の組み込み
・ネットワークに接続
・ターミナルを起動し、sudo su - でスーパユーザに
・ cd /etc/apt
・sources.list に以下を追加
deb http://ftp.jp.debian.org/debian/ etch main contrib non-free
・apt-get update で update 情報を更新
・apt-get install ttf-vlgothic で日本語フォントをインストール
・dpkg-reconfigure locales を実行してロケールの設定
→ ja_JP.EUC-JP EUC-JP, ja_JP.UTF-8 UTF-8 をチェックして確定(Ok)
→ デフォルトロケールをja_JP.UTF-8にして確定(Ok)
・apt-get install anthy scim-anthy kasumi で Anthy と SCIM-Anthy および辞書管理ツールをインストール
・ユーザモードに戻り、scim -c を実行してデフォルト IM を scim に設定
・sudo apt-get install xandros-scim で Xandros 用の scim をインストール
(ただし先に xandros-scim をインストールしておけば scim -c でデフォルト IM を切り替える必要はないかも)
・ここで PC を再起動
・タスクトレイの scim アイコンを右クリックして scim 設定
→日本語 Anthy を使用するように設定
・ホーム画面の setup タブからソフトウェアアップデートを実行 → 画面の表示文字が日本語になる
●アプリケーションの日本語化
1.Open Office org. の日本語化
・sudo apt-get install openoffice.org-l10n-ja を実行
2.Firefox、Thunderbird の日本語化(以下 Firefox の場合で記述・Thunderbird も全く同じ)
・以下のMozzila Japan のサイトから「Locale Switcher」をインストール
http://www.mozilla-japan.org/addons/firefox/plugins/
・ここにある日本語機能拡張ja.xpiをダウンロード
http://releases.mozilla.org/pub/mozilla.org/firefox/releases/2.0/win32/xpi/
・Tools -> Add-ons を選択
・Add-ons ウィンドウにダウンロードした ja.xpi ファイルをドラッグ&ドロップ
・Software Installtion ウィンドウが表示されるので、「Install Now」ボタンを押す
・「Japanes Language Pack 2.0 Restart to complete the instllation.」と表示されたら、ウィンドウを閉じ、Firefox を終了させて再起動
3.Adobe Acrobat の日本語化
・以下のサイトから Acrobat7.0 Linux 日本語ランゲージパックを選択してダウンロード
http://www.adobe.com/products/acrobat/acrrasianfontpack.html
・ダウンロードしたファイルを File Manager などで解凍する
・ターミナルを起動して sudo su - でスーパユーザへ
・先ほど解凍したフォルダに移動
・sh INSTALL でスクリプトを実行
・「インストールしますか?」で y を選択
・Acrobat のある場所を聞いてくるので、下記のように入力
/usr/lib/Adobe/Acrobat7.0
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