日本が誇る第 20 号科学衛星「はやぶさ」は、今年の 9 月 12 日に、目標とする小惑星イトカワの手前約 20km の距離に静止することに見事成功。その後、距離を約 3km までに降下させるなど、本日までイトカワの詳細な科学観測を行ってきた。しかし 7 月 31 日と 10 月 3 日に、リアクションホイール(姿勢制御装置) 3 基のうち 2 基に相次いで不具合が発生。残ったホイール1基とイオンエンジンによる姿勢維持機能に切り替えてなんとか運用を行ってきたわけだが、肝心のイトカワのサンプルを地球に持ち帰ることができるかどうかが危ぶまれていた。
しかし JAXA のプレスリリースによると、新しい姿勢制御の方法を導入することで燃料の消費量を減らせることが確認でき、今後新たな機器の故障がないかぎり、帰還にいたるまでの運用は可能であるとの判断に至ったとのこと。素晴らしいじゃありませんか。日本の宇宙技術だってこんなに凄いのだ。是非とも地球帰還の日まで故障せずに乗り切って欲しいと思う。
そういえばこの「はやぶさ」は、小惑星イトカワに接近する際、接近着陸の目標としてソフトボール大のターゲットマーカをイトカワ表面に打ち込む。そのターゲットマーカには「星の王子様キャンペーン」と題してネットで応募が募られた約 88 万人の名前が刻み込まれている。ちなみに私ももちろん応募したくちだ。自分の名前が遠く離れた小惑星にまで届くなんて、なかなか愉快なことである。
■「はやぶさ」の今後の運用について(JAXA プレスリリース)
■「星の王子様に会いに行きませんか」ミリオン・キャンペーン
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