中国へ外国人が入国する場合、以前は観光目的であってもビザ(査証)が必要だったが、2003 年 9 月 1 日より普通パスポートを持つ日本人が商用、観光、親族訪問、トランジットの目的で入国する場合(ただし 15 日以内の滞在に限る)ノービザになった。しかし私のようなに長期間に渡って中国に住み、かつ就労する場合は当然ながらビザが必要になる。
ちなみに中国のビザには観光査証・親戚訪問査証(L-ビザ)、業務査証・文化交流訪問査証(F-ビザ)、留学査証(X-ビザ)、通過査証(G-ビザ)、報道査証(J-ビザ)などがあるが、私のように駐在期間が六ヶ月以上の場合は駐在査証(Z-ビザ)となる。また各ビザにもいくつか種類があって、有効期間内に一度の中国入国が可能なシングル・ビザ、二度の入国が可能なダブル・ビザ、そして何度でも入国することが出来るマルチプル・ビザがある。したがって最終的に私が取得するのは「F-ビザ(マルチプル・タイプ)」である。
しかしこの Z-ビザを取るのが一苦労なのである。取得までの基本的な流れとしては、まずは中国国内で、
1. 就業許可証の取得
2. シングル・タイプの Z-ビザ取得許可証の取得
を行い、その後に一度日本に戻って、
3.在日中国大使館からシングルZビザ取得
再び中国にて、
4. シングル・タイプ Z-ビザをマルチ・タイプに切り替え
という、中国-日本間を都合二往復する行程を辿って、ようやく就労ビザを入手することができるわけだ。これだけで飛行機のマイルがかなりたまりそうである。
そして申請に必要な書類も山盛り。ざっと列記すると、受入れ企業の営業許可証、批准証書、定款及び合弁企業であれば合弁契約書の各写し、外国人就業許可証申請書、同企業と赴任予定者(以下、本人と言う)との雇用意向書、同企業が当該人材の雇用確保ができないことを証明する書類(求人広告など)、日本の派遣元企業が発行する本人の履歴証明書、本人の資格証明書(大学卒業証書等)の写し、本人の健康診断書、本人のパスポートの写し、そして本人の写真、などなど。
もちろん会社や雇用関連の書類については会社でやってもらうとして、私が用意しなければならないのは大学の卒業証明書と健康診断書だ。このうち卒業証明書はともかく、面倒なのが健康診断書である。中国のビザ申請の場合、健康診断を受ける医療機関はどこでもいいというわけでなく、国公立病院か日赤系の病院に限られる。また健康診断の内容もキッチリ指定されており、結構な種類の診断を受けなければならない。おそらくは丸一日がかりだろうか。赴任前のこのクソ忙しい時に面倒なことこの上ない。まあ決められていることだからしょうがないのではあるが。
ということで、まずは簡単な大学の卒業証明書の取得だ。調べてみると、大学の教務課は土曜日もやっているらしい。この週末にでも久々に母校に行ってみよう。
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