いよいよ開幕間近の北京オリンピック。確か今日は女子サッカーの予選が始まっているんだったか。
と、開幕も目前となった今になって、北京市当局から突然こんな発表が出ましたよ。
■ 京城企事业单位8日放假
(http://www.thebeijingnews.com/news/olympic/2008/08-06/[email protected])
要するにこれは、北京市内のオリンピックに関係のない中央及び国家機関、ならびに北京市の各機関、企業単位、社会団体は、開会式のある 8 月 8 日は朝から休みにする、ということ。いやまあ、お休みにするのは良いんですが、三日前になっていきなり言い出すってえのは、いくらなんでも急すぎやしませんかね。
中国で仕事や生活をしていると、いきなりこの手の「公告」やら「通告」やら「法律」やらが頒布されて右往左往することがよくある。しかも質が悪いことにそれらが周知徹底されているかというとそんなことはなく、「通告」にしたがって書類を作ったり手続きをしたりしても、担当のお役人から「そんなもんは知らん」と一蹴されることもしばしばある。何を大げさなと思うかもしれないが、本当だ。これもこの国が「法治国家」ではなく「人治国家」なんだから仕方なしと考えるしかないのだけれども、実際問題として大変困る。
まあそれを思えば今回の発表も「またか」というところなのだが、しかし仮にも世界に冠たる中華人民共和国の首都でありオリンピックを開催するほどの国際都市であり、国有、私営、外資問わず多くの企業が集まるビジネスシティの北京市であるからして、三日前の告知とはいかがなものか。
ちなみに今回の公告だが、「機関、企業、事業単位、社会団体は休み」とあるが、はたして私営企業にも適用となるのかが一読しただけではよくわからない。在中国の日系企業団体である中国日本商会が中国市当局に確認したところ、「民間企業はこの『公告』の対象ではないので、日系企業は各社の判断で休みにするかどうか決めてよろしい」という返事だったそうである。相変わらずの上から目線というか、さすが中国のお役所というお約束的な傲慢返答だが、だったら最初からそう書いておけよ、と私は言いたい。
でもこれ、返答した役人がたまたまそういう回答をしただけであって、違う担当者に聞くと「これはあくまでも国家および北京市に関係する機関、企業が対象である。したがって私営企業はこの限りではない」とかいう返事になるね。間違いない。100 元賭けてもいい。
ところで私を雇用する北京の会社だが、どうせ開幕式の日は交通機関も何もかもが規制だらけになると踏んで、元から休みにしていたのだった。良い読みと言えばそうだが、まあ事実上、開幕式の日なんて仕事にならんしなあ。
しかしこれからオリンピック、パラリンピックの期間中、またぞろどんな「公告」や「通知」が突然出てくるのか。気が抜けない日々は、まだまだこれからである。
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