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スウェーデン産メロディック・デス・メタル・バンド ARCH ENEMY の約 2 年振りのリリースとなる 7th アルバム。
ヴォーカリストが Angela Gossow に変わった「Wages of Sin」では、そのおよそ女性とは思えない気合いが入りまくったウルトラ・デス・ヴォイスに度肝を抜かれたものの、それに続く二作は肝心の楽曲が今ひとつ煮え切らない出来映えで、個人的にはなんとなく物足りなさを感じていたのだった。しかし本作は、バンド初期の作品での特徴だった叙情性と劇性、そこに Angela Gossow 加入以降に顕著となったソリッドさとブルータルな激性とが、がっぷり四つに融合した好盤となった。
それを実現したのは、何よりも Michael Amott (g) & Christopher Amott (g)兄弟によるギタープレイが果たした役割が大きい。金属と金属がこすれあうような鋭利なリフで突進しつつ、随所にマイケル・シェンカーを彷彿とさせるメロディアスかつエモーシャルな悶絶パートが配置され、楽曲に華を添える。ギターの音量が異常にでかすぎるのはご愛敬だが、これだけ素晴らしいプレイを聴かせてくれるのだから文句はあるまい。
また、おそらく世界で最も気合いの入った妙齢の女性、Angela Gossow 姐貴 (vo) の歌声(というかシャウトか)も、かつてのデス声一本槍から、引くところは引き、かつ咆哮パートは更に獣性を増しと、エネルギーと説得力を増しつつも良質のエモーションを引き出しているのがポイント。しかし Angela 姐さん、どういうトレーニングをしたらこういう声を連続して出せるようになるんでしょうか。
重金属音楽の中でもさらに激性の増した音楽性なので聴き手を猛烈に選ぶが、興味のある方は是非聴いてみていただきたい。今、世界のエクストリーム音楽はこんなことになっとるんですわ。参考として、本作の曲ではないが以前のアルバムの PV を以下に。金髪を振り乱して獣のように吠えまくる Angela 姐さんに激しく萌えたら、あなたは当たりだ。何が当たりだか。
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