そんなわけで、北京国際マラソンに出場してきた。
本日は北京としては珍しく雲一つ無い快晴。気温は若干低いなれど、風もほとんど無くマラソン日和である。
ハーフのコースは国際オリンピック体育センターをスタートして一旦北上、「鳥の巣」と呼ばれるナショナルスタジアムを右手に見ながらオリンピック公園手前で折り返し、今度は北京の街をまっすぐ西へ走る。三環、四環という北京の環状道路を通過して、頤和園の東側がゴールとなる。だだっぴろくてなだらかな北京の街なので、高低差はほとんどなく、そういう意味では走りやすいコースである。しかし道路のマンホールがあちこち道から飛び出ていたりなど、正直言っておよそ一国の首都とは思えない道路事情の悪さ。我々のような一般ランナーはともかく、記録のかかるマラソン選手は走りにくいことこのうえないに違いない。来年の北京オリンピックに向けてスタジアムなどの箱物は突貫工事が進められているが、こうした表に現れない部分ははたして改善されるのかねえ。
定刻通り 8:15 にレースはスタート。最初の 2km ほどは大群衆に飲み込まれてほとんどジョギングペースでしか走れなかったが、人がばらけてきた後に徐々にペースを上げた。結果的には手元の時計で 1 時間 55 分 41 秒で無事にゴール。初めてのレース、しかも久々に表を走る(普段はジムのロードランナーで走っている)ため全体のペースが掴めなかったのと、序盤群衆を抜けるまでのスローペースがたたってもう一つ記録的にはのびなかったが、とりあえず目標の二時間切りは達成できたので、まあ良しとする。
ということで、なんとか二時間弱でハーフを走りきることができたわけである。このペースでいけば、計算上はフルマラソンで四時間を切ることができるが、はたして同じペースであと倍の距離を走ることができるかどうか。フルに挑戦するならもう少しトレーニングが必要ですかね。しかしマラソン選手は私の二倍のスピードで 42km を走り抜けてることになるのか。化け物である。
ところでこの北京国際マラソンだが、一昨年のレースでは先導ミスで「優勝者の順位は有効、記録は無効」との前代未聞の結果になったことで有名である。今回も直前になってコースが変更になったり、その新しいコースも大会前に計測したら 42.195Km に約 600m 足りなかったことが判明。急遽レース最後に陸上競技場に入ってからトラック内で折り返すという摩訶不思議なコース設定になったそうだ。よく言えば大陸的おおらかさ、世間一般的に言えば国際大会のくせにいいのかこんなことで、というドタバタぶりである。
その他にも前述した道路のマンホール問題や、中継した中国中央テレビ局のカメラが選手の給水の邪魔になったり、観客が自転車でコースに乱入したり。揚げ句の果てにはカメラ車として引っ越し業者から借りたトラックが 途中でエンコして動かなくなったりなど、中国クオリティ大炸裂だったようである。
今大会はオリンピックのテスト大会という位置づけではなく、あくまでも例年通りの国際マラソン大会であった。コース自体もオリンピック本番とは異なり、また大会組織委員会は地元スタッフがほとんどを占めていた。しかしそれでも一応は名の通った国際大会である。というか、国際大会ひとつも満足に運営できないで、本当にオリンピックは大丈夫なのか、と余計な心配をしたくなる。
ともあれ、初のハーフマラソンは無事に完走できた。来年はフルに挑戦ですかね。
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