突然だが、Ozzy Osbourne の「Bark At The Moon」が聴きたくなったのであった。この曲はオジー御大が 1983 年に発表したソロ三作目「Bark At The Moon」のタイトル曲で、当時バンドに新加入したJake E. Lee のカミソリの如く切れ味鋭いギタープレイが猛烈にかっこいい。
しかし聴きたくなったのはいいが、昔買ったレコード(だったんですよ当時は)と、それをダビングしたカセットテープは日本に置いてきてしまった。再発 CD も買おう買おうと思っていてすっかり忘れていた。なので現在残念ながら音源を持っていない。聴きたいのに聴けないとなると余計に聴きたくなるのが人間の性。うおー、どうしたらいいんだ。
そこで思いつくのが iTunes Music Store である。そうだそうだよ世の中にはネットという便利なものがあるではないか。今や時代は 21 世紀。CD だってなんだって、欲しいものは欲しい時にクリック一発でズコンと手に入れることが出来る。いやー素晴らしいじゃありませんか。
ということで iTMS を立ち上げてパワーサーチで検索である。「Ozzy」と入力してボタンをポチ。
ない。
なんでないのどうしてないの。オジーっすよ御大ですよあの MTV の「The Osbournes」でダメオヤジっぷりをお茶の間に遍く広く知らしめたオジー・オズボーンですよ。そんな大物メジャーどころがどうしてないの。
いろいろ調べてみると、オジー御大の日本でのレーベルは Sony Musicであった。Sony Music は、携帯型ミュージックプレイヤやネットでの音源ダウンロードで Apple と最大のライバルである。そんなレーベルが iTMS に参加しているはずもない(注:近々参加するのではという噂もある)。ううむ、そりゃだめですがな。
ところが世界に目を向けると事情が一変するのだった。試しに US や UK 版の iTMS のラインナップを見てみると、これがメジャーレーベルの有名どころはもちろん、インディーズレベルの超マイナーなバンドの旧譜までずらりと揃っていることに驚く。最近アメリカではネットによる音楽販売が絶好調で、リアルな CD 店舗は衰退していくばかりだそうだが、そりゃこれだけなんでも買えるなら皆ネットでダウンロードするに決まっている。そういえば Tower Records が破産したのは今年の夏だったか。
と、いいことずくめの海外版 iTMS だが、大きな問題点がある。iTMS で楽曲をダウンロードするためにはアカウントを取得しなければならず、そしてそのためには例えば iTMS US にアカウントを取るには「アメリカの居住所の住所」と「アメリカで発行されたクレジットカード」が必要となる。このうち住所はとりあえず適当なところをでっち上げて申請すればなんとかなるとして、問題はクレジットカードである。調べてみるといくつか方法はあるようだが、なにやら面倒だしリスクも大きいらしい。ううむ、どうしたもんか。
そこでさらに調べてみると、こちらのページがヒットした。なんでも iTMS US 用の iTunes Music Card があればクレジットカードの入力は必要がなく、しかもそれはネット経由で(日本のクレジットカードで)購入可能だとのこと。おお、そんな方法があったのか。
さっそく指南サイトの方法にしたがい、ベースオントップなる楽器屋のサイトにて iTunes Music Card を購入。とりあえず $30 のカードを買ってみたが、消費税、手数料込みで 5,173 円也。次に iTMS を立ち上げて US サイトにアクセス。ベースオントップからメールで送られてきたカード番号を入力すると、めでたくアカウントを作ることができた。