フィンランド・オウルの"クラブ・テアトリア"で毎年開催されるエアギター世界選手権で、今年ついに日本人初のチャンピオンが生まれたことは記憶に新しい(詳細はこちら)。そのエアギター界に新たな衝撃をもたらすウルトラデバイスが開発された。
開発したのはオーストラリア政府の研究機関 CSIRO 所属の研究者リチャード・ヘルマー博士。博士が作り上げたものは、弾いているふりだけで本当に(ここがミソ)ギターをかき鳴らすことができるウェアラブル楽器エアギター・シャツ。原理としては、シャツの袖部分に編み込まれたモーションセンサー繊維が腕の角度と動きを取得、無線で PC に信号を送りギターの音に変換されるというもの。ヘルマー博士本人が自作曲「ギター・ヒーロー」を演奏する動画も公開されているので、是非ご覧いただきたい。ロック魂全開の博士の演奏が暑くるしい、いや大変熱い。
それにしても、博士の所属している機関はれっきとした国家級の研究機関であり、ということはエアギター・シャツの開発には税金が投入されているわけである。一見無意味で馬鹿らしい研究なのに、「なんか面白そうだからいいじゃん」と認可(したのかどうかは知らない)したオーストラリア政府の懐の深さには感慨を抱かざるを得ない。これが日本だったらこんな研究に科研費申請してもまず通らないよなあ。
ちなみにこのエアギター・シャツ、ジェスチャと音のマッピングをするソフトウェア部分の変更により、いかなる楽器のシミュレートにも対応可能だとのこと。ギターだけでなくベース、ドラム、キーボード版を取りそろえれば、夢のエアバンドも作ることができるわけである。いや楽しそうですなあ。これ、ほんとに商品化してくれないもんだろうか。
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