本日 7/1 で、北京にやって来て丸一年となった。なんとも早いものである。日々の仕事に追われ、あちこち出張し、夏から秋、厳しい冬、あったんだか無かったんだかよくわからない春を過ぎ、そしてまた夏がやって来て、一年がたってしまった。正にあっという間だった。あまりにも月日の経つのが早すぎて、感慨深いというよりも、もうそんなにたつのかと驚いているのが正直なところ。いやほんとに早かった。
出張ベースで何度か来たことがあったとは言え、出張でホテルに泊まって何日か過ごすのと、家を構えてそこに暮らすのとでは全然別物である。たぶんここなら暮らせそうだとは思っていたものの、当然ながら幾ばくかの不安はあった。周りを見渡しても顔かたちはほとんど同じアジア人なれど、習慣は違う常識も違う、考え方も何もかもが違う。そしてもちろん日本語はまず間違いなく通じない。生まれてこの方、日本という湯船にどっぷり浸かって生きてきた。それが突然、湯船の形も深さも湯の温度も全く違う風呂場に飛び込むことになったわけであった。日々の暮らしも仕事も何も、はたして一体どうなることか。
そして一年たって感じることは、人間、どうにかなるもんだ、ということである。信号のない道路を横断するタイミングが今一つわからず、ビビリながら早足で渡っていたのも、今や片側三車線の車がバンバン通るメインストリートも平気で渡れるようになった。言葉が通じなかったらどうしようとドキドキしながらタクシーに乗り込んでいたのも、いまじゃ懐かしい。レストランで何かを喰うとたまに下していた私のか弱き胃腸も、今じゃすっかり鍛え上がられて何を喰っても下痢することはない。仕事方面でも私が来たことで初めて作られた部門の仕事もなんとか軌道に乗り、ようやく初めての成果を上げられるところまで持ってくることが出来た。慣れたこと、耐性が付いたこと、やり方が分かってきたこと、その他諸々いろいろひっくるめてこの国の湯船にどう浸かるか、この一年でなんとなく分かってきたような気がする。
ということで一周年である。この先あと何年この国で過ごすことになるのか。先のことはまだよくわからないが、もうしばらくはここで生きていってみようと思います。
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