ここのところの北京は、黄砂に加えて柳絮(りゅうじょ)が舞っている。柳絮はヤナギの実(日本のヤナギとは違うらしい)のことだが、見た目はちょうどタンポポのような感じ。風に乗って綿屑のように舞うので、まるで牡丹雪が降っている様に見える。
この柳絮、家の中から見るとまるで雪が降っているようで綺麗だが、しかし一歩外に出ると、どこにいても体にまとわりついてくるので鬱陶しいことこの上ない。下手に口を開けようものなら容赦なく口内に浸入してくるし、タクシーに乗っていてもタクシーの窓が開いていれば車内に舞い込んでくる。建物の一階あたりには吹きだまりになっていて、こうなると牡丹雪というより単なる糸くずの集合体にしか見えない。しかも風が吹くとそれらが吹き上げられ、まるで竜巻のようにもなる。
とまあ、綺麗なようでいて本当はすごく鬱陶しいけれど、しかしこれも北京ならではの風景と思うとなんとなく楽しいような気もしてくる。柳絮が舞い始めれば、気温はどんどん上って初夏のように暖かくなるという。柳絮が消える頃になると、短い春はあっという間に終わって、本格的な夏になるのだろうか。
ということで、明日からしばらく深センに出張である。天気予報によると、深センの最高温度はすでに約 30℃。柳絮の風情もへったくれもなく、すでにして真夏並みですがな。気温差で風邪引きそうだよなあ。
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