本日は会社の同僚に誘われて、再び廟会(縁日)に出かけた。向かった先は「龍潭湖廟会」と呼ばれる、北京市内でもかなり有名な廟会である。
どうでもいいが本日は猛烈に寒い。ここ数日はかなり冷え込んだ北京だが、今日はそのなかでも格段の寒さ。天気予報によると今日の最低気温は -15℃ だったらしい。日中も間違いなく氷点下だろう。セーターやマフラー、手袋で完全防備して出かけた。
入場料は昨日と同じ 6 元。入り口から入ると、昨日の地壇公園の廟会と同じく、ずらっと屋台や射的ゲームが並ぶ。適当に冷やかしつつ食べ物屋台の方へ行く。ちょっと小腹が空いたので包子とカニの揚げ物を買って喰ってみた。味付けはちょっと濃いめだがまずまず。だが立ち止まって喰っていると猛烈な寒さに体がガタガタ震え出す。考えられる完全防寒対策を施してきたのに、寒い。とにかく寒い。もう耐えられん。このままここにいたら凍死してしまう。同行者も同意見。
同行者のすすめで、公園の入口に近い羊の背中の肉料理屋(店名失念)に皆で行く。時間はまだ昼ちょっと前で、まだ席も空いていた。料理のオーダは同僚に任せ、お茶で暖を取りつつしばし待っていると、鍋に山盛りの羊肉がやって来た。羊の背骨部分を軽く煮込んだもので、これを自席の鍋で更に煮て食べるのだ。手元には一枚ずつビニールの手袋が渡されていて、手づかみで豪快にかぶりつく。
五香や八角などのスパイスで味付けされているからちょっと辛めだが、羊特有の臭みは全くなく、骨の周りの肉は箸でつつくとほろっと取れるほど柔らかい。肉をしゃぶった後は背骨の中の骨髄を箸でつつきだして食べる。プヨプヨと摩訶不思議な食感ながらちょっと甘みがあって、これもまた美味い。
骨付き肉があらかた食い終わると、同じ鍋で鍋料理が始まる。定番の薄切りの羊肉(シュワンヤンロウ)は脂身たっぷり。レンコンや大根などの野菜、粉条という幅広の春雨も美味しい。また鴨の血を固めた煮こごりのような「鴨血」は今回初めて喰ったが、血の生臭さはほとんど無く、ちょっと硬いプリンのような食感でこれまた美味し。ちなみにこれはコラーゲンがたっぷり入っているそうで、食べると肌が艶々になるとのこと。最近オヤジ化が進む私の肌。とりあえずいっぱい喰っておく。
最後の締めは麺である。テーブルの側で店員が麺の元をビロビロと伸ばしていく。麺の両端を持って振るとどんどんと伸びていって、見ているだけでも面白い。出来た麺を鍋に入れてしばらく煮ると出来上がり。塩味の効いた麺は羊やら野菜のエキスをたっぷり吸って、これまた美味い。
気がつくと全身ポカポカで、額には汗が浮かぶ。いやー、先ほどまでの極寒が嘘のように暖まった。やはり寒い北京の冬は鍋、それも羊に限るのである。
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