今年は先の大戦から 60 年、すなわち中国にとっては「抗日」 60 周年であって、7 月の盧溝橋事件記念日から 8 月 15 日の「戦勝記念日」など様々なイベントが行われた。昨日 9 月 3 日は一連の「抗日」記念の締めくくりとして、「中国人民抗日戦争及び世界反ファシズム戦争勝利 60 周年」と題して北京ではその関連の大規模なイベントが開催されたようである。ようである、というのは実際に見たわけではないからだが、昨日はテレビをつければどこもその話題一色。いやでもその様子がうかがえたのだった。
ネットやテレビから得たところによると、さすがに国を挙げての一大イベント、胡錦濤 国家主席を始め国家首脳クラスのお歴々が大挙して参加し、天安門広場にある人民英雄記念碑への献花に始まり、その後、人民大会堂では記念大会やレセプションが行われたらしい。そのため天安門広場付近は丸一日に渡って大規模な交通規制となったようで、市民や観光客の立ち入りも厳しく制限されたとのこと。九月に入ってから北京は気温もだいぶ下がり、湿度も低くカラッとした空気が心地よい。さらにこの週末は天気も素晴らしく良く、正に観光日よりだったわけだが、そんなことは国のイベントの前では全く関係なし。お上が言うことには絶対であるこの国では、せっかくの土曜日も秋の行楽も蜂の頭もないわけである。
そういえば今回も(幸いにして)目立ったデモや抗議活動などは行われなかったようだ。さすがに国のお歴々が祝典を行っているそのそばでデモなぞなかろうと思ってはいたが、在中大使館からは在留邦人に対してデモなどに備えてこの日は出来るだけ出歩かないようにとのお達しが出ていたし、一応は警戒して家付近をブラブラする程度にしておいた。ま、どこに行っても何かあるわけではないとは思うものの、自分の身は自分で守るが基本である。日本人、危うきに近寄らず。
ちなみに土曜日の昼飯は近所の日式軽食屋に行ってみた。店内は地元の人たちでそれなりに賑わっており、皆美味そうにラーメンや日本式定食を喰っている。日本人バレバレの我々でも、もちろん危険な目にもヤバいことも何もなし。高く晴れ渡った青い空が広がる北京の、平和な一日であった。
コメント
コメントフィードを購読すればディスカッションを追いかけることができます。