ずいぶん前から流行っていたのは知っていた musical batton。なんだかみんな楽しそうにやっちゃって、どうせ私のところになんか回ってこないんだろうなああそうだよいつもそう真ん中あたりで賑やかにやってるのを端っこの方で見ているだけわかってるわかってますってそれが私の人生ですってどうせ私は仲間はずれですって、と勝手にひねくれていたのだが、突然だがかわももさんのところから回ってきた。なんでも 15 回で地球の人口を超えるそうなので、つまりは回す先が尽きてきたということですかね。ともあれ、すでにブームもすっかり下火で何を今更という感じが猛烈にする昨今だが、ちょいと書いてみます。
1.Total volume of music files on my computer(コンピュータに入っている音楽ファイルの容量)
48.9GB
以前から手持ちの CD をちょぼちょぼとリッピングはしていたのだが、北京赴任が決まり、慌ててペースアップ。しかし結局赴任までには全て終わらず、1/3 ほどが未処理のままである。残りの CD は船便で北京に送って、こちらでリッピングの続きをやろうかと。ちなみに中国の場合、250 枚以上の CD を持ち込む場合は、その超過分について関税がたっぷり課せられることになっている。はたしていくらかかるのか。到着予定は今週末。明細を見るのがちょっと怖い。
2.Song playing right now(今聞いている曲)
Octavarium Dream Theater Atlantic 2005-06-07 売り上げランキング : 1,034 おすすめ平均 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
昔から何かをやりながら音楽を聴くという習慣はほとんどないので、今でもたとえばネットにダイヴしながら何かを聴くということはまずやらない。ということで、正確に言うと「今聴いている曲」は「無し」となるのだが、そう言ってはなんなので、最近、ジョギングのお供として聴いているのが Dream Theater の最新作。あまりにもメタル然とした前作の印象が強かったからか、大仰な U2 みたいなちょっとヌルい曲展開に最初に聴いたときはあまりピンとこず、前職場の某女史には「なんだか今ひとつ」と言ってしまったこの作品。しかし聞き込むうちに徐々にその奥深さに引き込まれ、今やすっかりお気に入りの一枚である。下の陰陽座と合わせて、現在ヘヴィ・ローテーション中。
3.The last CD I bought(最後に買ったCD)
臥龍點睛 陰陽座 瞬火 キングレコード 2005-06-22 売り上げランキング : 1,588 おすすめ平均 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
国産妖怪メタル・バンド 陰陽座 の 6th フルアルバム。北京に来る直前の送別会に出席する前に時間つぶしのために寄った CD 屋で購入。以前までのいかにも的なメタルテイストはちょっと影を潜め、ライトなハード・ポップ中心な印象。ライトになったぶん、妖怪趣味を前面に押した「和」風味も減退し、まるで 80 年代に多く存在した洋楽指向のジャパメタ・バンドのような曲調が目立つ。ファンの間でも賛否両論あるようで。
ただ 80 年代をリアルタイムで通過してきたオールド・メタル・ファン(要するにおっさん)としては、この手の音は正にツボ。浜田麻里と DEADEND と X-RAY を足して三で割ったような、怪しさとポップさが同居しつつ、そこそこテクニカルという音像がなんとも懐かしい感じ。ツインギターのハモりを随所に配置したメロディアスパートもなかなか美味しく、こういう音って実は自分にとって一番しっくりくるのでは、とも思う。やはり過去に刷り込まれた音楽ってのはいつまでも心の中に残るものなのだろうか。
4.Five songs(tunes) I listen to a lot, or that mean a lot to me(よく聞く、または特別な思い入れのある5曲)
Wild Frontier Gary Moore Virgin 2003-04-28 売り上げランキング : 5,402 おすすめ平均 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
「ロック界の人間国宝」こと Gary Moore が 1987 年に発表した作品。自身の故郷であるアイルランドの荒涼とした大地を想わせる美しくも哀しいメロディ、奥深い歌詞、そしてもちろん激情を弦に叩きつけるような鬼気迫るギタープレイ。音楽とはこうまで人の心を揺さぶるのかと思わずにはいられない。この曲と出会ってまもなく 20 年が過ぎようとしているが、いつ聴いても鳥肌が立つ。
この曲以外にもこのアルバムに収められている曲はどれも秀逸だが、なかでもインストナンバー「The Loner」は絶品。こういうギターを弾けるのは、世界でもこの人ただ一人である。
Jazz Queen Toshiba 1991-06-17 売り上げランキング : 6,386 おすすめ平均 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
QUEEN にはたくさんの名曲があるけれど、私にとっていつだって NO.1 はこの曲だ。大空を思わせるような伸びやかなメロディ、軽快なピアノ。ポップなのに気高ささえ感じるアレンジの妙。そしてこの一点の曇りもないヴォーカル。この曲を聴いていればどこまでもどこまでも空高く飛んでいけるような、そんな高揚感を味わうことが出来る。この先私の人生にどんなことがあっても、この曲さえあれば生きていける。そんな気にすらさせてくれるのだ。故フレディ・マーキュリーがいかに天才だったか、この曲を聴くたびに改めて思う。昇って昇って昇りつめて、本当に空の向こうに行ってしまったフレディには、この曲を作ってくれて心からありがとうと言いたい。昨今のブームで初めて QUEEN を知った人にも、是非とも聴いてほしい曲。
Phenomenon UFO Emi 2002-08-19 売り上げランキング : 4,932 おすすめ平均 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
Michael Shenker という人は、おそらく精神状態が不安定であればあるほどギター・プレイが冴え渡るタイプなのだろう。この曲をレコーディングした当時、ドイツから単身イギリスにやって来て、ろくに英語も喋れないままにバンドに加入。しかし不安から逃れるために既にアルコールに溺れつつあったらしい状態でのレコーディングとは、一体どんなことだったのか。しかしこの曲でのギター、特にギター・ソロ後半部分は、正に「神」が降りてきたとしか思えない奇跡的なテンションの高さである。ちなみに当時の Shenker 氏は若干 18 才。まだ髪の毛もフサフサしていたことだろう。
この曲のあまりのかっこ良さにギター小僧の誰もがコピーしたもので、私も高校時代、一生懸命練習し、バンドで何度も演奏した。そういえば小遣いを貯めてフライング V も買ったよな。せっかく買ったギターなのに、文化祭でステージ上で破壊したのも懐かしい思い出だ。若いって素晴らしい。そういうオチか。
Images & Words Dream Theater Warner 1992-02 売り上げランキング : 32,677 おすすめ平均 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
1990 年代初頭、世を覆うグランジやオルタナなどのクソつまらない音楽に心底辟易としていたメタル者にとって、DREAM THEATER の登場は衝撃的だった。ただ楽器をかき鳴らす連中には絶対に真似できない超絶技巧をひっさげて、偉大なプログレ系大御所達を彷彿とさせる複雑な曲展開と疾走するメロディ。しかもスタンスはあくまでもメタル。当時のキャッチコピーは確か「Rush meets Metallica」だったか。これだよこれ。これこそが正に私の聴きたい音楽だ。私は小躍りしながらそう叫んだものである。
1992 年に発表された 2nd スタジオアルバムに収められたこの曲は、そんな彼らを語るのに必要不可欠の曲だ。息をすることすら忘れそうになるほどの壮絶な展開、変拍子と超絶技巧に満ち満ちたインスト部分、ドラマティックに歌い上げるヴォーカル。全てのフレーズ、全ての音に意味があり、それらはこの「Metropolis」という小宇宙を作り上げるために必要不可欠な要素である。何の無駄も不足もなく、完璧に調和と秩序の取れた音世界。美しい。理系人間的に言うなれば、その一言に集約される。
しかしテクニックに走るだけなら誰でも出来るが、彼らが凄いのはあくまでもメロディとエモーションを大切にしているところだ。5/8 拍子や 11/8 拍子が複雑に入り組んだインストパートでも、鼻歌まじりに口ずさめることができる。テクニカルなのにメロディアス、そしてエモーショナル。この曲は人類が作り上げた芸術の、一つの頂点だと断言したい。
Machine Head Deep Purple Warner Bros. 1990-10-25 売り上げランキング : 23,276 おすすめ平均 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
もはや説明不要の超名曲。初めてこの曲を聴いた中学二年の冬、あの時の衝撃は今も忘れられない。もしも DEEP PUPLE というバンドが存在しなかったら、Ritchie Blackmore 師匠がこの曲を書かなかったら、そして師匠があのギター・ソロを弾かなかったら、私の人生は今とはまったく異なっていたに違いない。師匠、あなたはなんと偉大で、そして罪作りなお方なのですか。ところで美しき愛人とご一緒にどっぷり浸かっておられる中世音楽の世界も大変結構なのですが、願わくばそろそろハードロックの世界に戻ってきてくれますまいか。
5.Five people to whom I'm passing the baton(バトンを回す 5 人)
ストップしようかと思ったがそれもなんなので、音楽に関しても一家言持つと思われる くにおん さんにお願いします。なにやら相変わらず殺人的な仕事量でだいぶお疲れのようですが、お暇があれば是非に。
コメント
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