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超絶技巧系プログレッシヴ・ヘヴィ・メタル・バンド DREAM THEATER のスタジオ 8th となる新アルバム。タイトルの 「Octavarium」 にならい、“8” そして “5” という数字に関連する様々なメタファをアートワークの随所に忍ばせるという、DREAM THEATER らしい深みのあるアルバムジャケットが印象的。
まずは前半。前作での収録曲 "This Dying Soul" を引用し、所々に「おお?」と思わせるフレーズがあるもののなんとなく地味なオープニング・チューン #1 から、早くも二曲目に来たかというメロウ・バラッドの #2、雑誌のインタビューで答えていたのはもしやこれかと思わせる、たしかにかつての PINKFLOYD っぽくホワッとした不思議な感覚の #3、妙に明るく脳天気な感じが「少し弾けた U2」みたいな #4と、前作での「極悪暗黒プログレッシヴ」とは全く性質を異にするヌルくて地味~な印象に、「やってもうたか DREAMTHEATER」との不安が募る。
しかし後半に入ると俄然テンション急上昇。正に「パニック」に陥るような複雑な曲展開で疾走する #5、中間部のネオ・クラシカル系ユニゾン・プレイがあまりに壮絶な #6、前作での「BLACK SABBATH meets RUSH」的な「極悪暗黒プログレッシヴ」を更に進化させた #7(なんとなく Ozzy Osbourne の「Diary of a madman」のオマージュという気も) という、強烈極まりないダーク・プログレッシヴ三連発には「参りました」と降参するしかない。一応期待していた最後の大曲 #8(演奏時間:約 24分)の想定内のマッタリ加減も、この三曲で帳消しにできるほど。
ただしやはり全体としては、なんとも地味で散漫な感じなのは否めない。これで今後じっくり聴き込んで、また印象が変わることに期待したいのだけど、どうですかねえ。
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