中国で駐在ビザ(Zビザ)を取るためにはいくつかの書類が必要となるが、そのうちの一つに「外国人体格検査記録」というものがある。これは要するに健康診断書なわけだが、少々面倒くさいのが、いわゆるところの国公立病院でないとダメだということ。いかにも権威主義と言うか、健康診断書なぞ別に普通の医療機関でだっていいじゃないかと思うのだけど、中国政府のご指定ということならば仕方なし。ということで、今日は新宿にある国立国際医療センターに健康診断を受けに行ってきた。
まずは病院内の渡航者健康センターにて必要書類に記入。その後、身長・体重・視力・聴力・色覚の検査と、医師による問診と内科検診を受ける。担当医師は海外での医療経験も長いようで、問診半分、世間話半分に最近の海外での医療事情や衛生状態などの話を聞く。ここは中国政府ご指定の医療機関だからか、やはり中国のビザを取得するために来る人が多いのか、中国事情にもやたらと詳しい。そういえば待合室には中国の医療情報のプリントが沢山置いてあった。
問診のあとは各検査のための病院内ツアーである。まずは採血と検尿。外来のラッシュ時間帯である。午前中だからか結構混んでいる。受付入口で受付を済まし、入り口脇に置いてある巨大なモニタに表示されている現在の待ち時間を見ると、「現在25分待ち」の表示が。仕方がないので最初に検尿を済ませて、しばらく待っているうちにようやく私の番が来た。
まるで銀行のように看護士がズラッと並んでいるカウンターに若干ビビりつつ、順番が来ていよいよ採血開始である。普通、採血というとアンプル二、三本のはずだが、今回はたぶんたっぷり五本は取られた。血液検査では血液型や肝機能検査の他に、肝炎や梅毒、HIV などの感染症の抗体検査も行うから、その分血液も多量に必要なのだろうか。ポンポンと手慣れた様子で次々とアンプルに採血して終了。お次は放射線室で胸部 X 線撮影である。X 線撮影はそれほど待ち時間も無く終了し、最後に心機能検査室で心電図検査。こちらもほとんど待たずに終了。再び渡航者健康センターへ戻って会計。
ちなみに今回の検査は、お一人様のお値段は約 22,000 円也。今回ももちろん全額会社持ちなので懐は全く痛まないわけだが、やはり高い。やっぱり非保険診療だと結構するもんですな。
ところで今回の検査結果は一週間後に取りに来ることになる。検査と違って本人が来る必要は必ずしもなく、かみさん一人でも構わないのだが、しかしその場合は私の委任状がいるという。それもこれも、この四月から施行された個人情報保護法によって個人情報の管理については非常にうるさくなったため。法律で決められたことなので従うしかないわけだけど、なんだか面倒臭い世の中になったもんではある。
ともあれ、これで健康診断も無事に終了。諸手続もいくつか交わし、少しずつではあるが赴任に向けた準備も進みつつある。おお、あとはまだ B 型肝炎の予防接種が残っていたか。赴任までの残り日数を考えるとノンビリもしてられないが、ううむ、いつ行こうかねえ。
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