今年に入ってからどうにも持病の右膝の調子が悪いのだった。以前から調子に乗って頑張って走り込むと、膝の内側の腱の部分に鈍い痛みを生じることがあった。
調べてみるとこの症状は、いわゆる「鷲足炎(がそくえん)」と呼ばれるものらしい。膝下内側に縫工筋(ほうこうきん)、薄筋(はっきん)、半腱様筋(はんけんようきん)の腱が集まっているところがあり、この部分を鵞足という。鵞足にはハムストリングス(太ももの裏側の筋肉)の腱などが集まり、主に膝を曲げる働きをする。ジョギングなどの、特にキックした膝を曲げて前にひきつける動きを繰り返すとオーバーユースがおこり、膝の内側下方に痛みが出現する。これが昂じて炎症を起こしたものが鵞足炎である。まあ要するに走りすぎということだが、素人がろくにストレッチもせずに調子に乗って走り込みなぞすると、かえって体を壊すことになるという典型例ですな。
原因が膝周辺の筋肉のオーバーユースによるものなので、直すにはなにしろ休むのが一番。しかしこれも貧乏性の悲しい性か、走るのを止めるとなんとなく損した気分というか、「負けた」感を感じるのである。それにやはり体が鈍ってしょうがない。仕方がないのでちょっと走っては休み、また走っては休みというサイクルで騙し騙しジョギングしていたわけだった。
しかし春が来てすっかり暖かくなってきたからか、最近はだいぶ調子が良くなり、軽く 10km 程度の距離を走るぶんにはほとんと痛みを感じることはなくなった。暖かくなると体の調子が良くなるのは、これも一種の老化現象のような気がそこはかとなくするのであるが、ともあれ痛みが引いたのはありがたい。走る頻度を徐々に増やしながら様子を見、ついに今日は久々の 20km 走に挑戦してみた。
最初はかなりゆっくり目のペースから始め、少しずつペースを上げながら定速モードへ。最終的には 20km をゆっくり走ってジャスト二時間。今日は暑くもなく寒くもなく、湿度も低くて、さらに日差しもきつくない。走るにはこれ以上ないコンディションで、おまけに膝の痛みも無し。なんだか久々に大変快適に走ることが出来た。やはりジョギングはこうでなければ。
しかしまたいつ何時再発するとも限らない。無理せず適当に走りますかね。
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