中国の反日デモ。日本の世論も中国に対しかなり反中的な傾向が増大しつつある。しかしここは是非とも冷静にいきたいところだ。中国大使館や関連施設にペンキを投げたり脅迫文を送りつけたりした馬鹿者がいるらしいが、同じことをやり返したらいかん。
そりゃ確かに我々日本人だって、ほんの六十年前には「鬼畜米英」と竹槍を持ちつつ叫んでいた。しかも今の何かと鬱憤が溜まっている中国である。暴れたい気持ちもわからんでもない。ましてや教育も「鬼畜日本」だし娯楽も少ないと来ている。集団で盛り上がれば気持ちのタガなんてすぐに外れるし、聞く耳も持ちやしないだろう。半ばピクニック気分で日本に対する爽快なイジメをしている、そういう風に見えるわけである。
さすれば、我々日本人はどうすべきか。受け流す。これが一番である。あの忌まわしい戦争から六十年の間、日本は平和を堅持し、また莫大な援助もアジアの平和のためにつぎ込んでいる。中国に対する非道な行為についてきちんと謝罪もしているし、またその愚かな歴史についての認識も国民の間にそれなりに行き渡っている。軍国、帝国主義が復活しつつあるとお隣さんは言うけれど、そんなことは金輪際あり得ないと言い切れるほどに我々の知恵もついた。もうとっくの昔に鬼畜日本から卒業しているのである。そういう良識ある大人の態度として為すべきことは、胸を張ってサラリと受け流す。陰湿なイジメに泣きながら抗議をしたところで、イジメッ子は益々爽快になるだけである。
とは言ったものの、個人的にはこの状況は大迷惑以外のなにものでもない。五月の連休明けには渡航のための諸々の手続きやら住むところの下見やらで北京に行く予定だったのだが、こんな状況が続くようでは延期せざるを得ないかもなあ。その後の予定もドミノ式に崩れていきそうな気配。しかし何も私が中国に行こうとしているときに、こんなことにならんでも。何か私、悪いことしましたか。
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