来週末の 3 月 11 日から始まるラリー・メキシコ。今シーズン最初のグラベル(未舗装路)イベントで初登場となるスバル・インプレッサ WRC2005 が発表された。
巷の事前の予想では特にフロントマスク周辺が相当変更されるとのことだったが、こうして新型を見ると、思っていたよりも形は変わってないじゃんか、というのが第一印象。レギュレーション変更によるボディシェルのワイド化にともなって、張り出したフェンダー部分がそれなりに迫力アップになったのと、フロント下部の開口部あたりに昨年来の大弱点対策(ウォータースプラッシュ越えでのラジエタ破損防止)が見受けられるが、注目のスプレッテッドウィンググリルは残念ながら見送られた模様。ううむ残念。たぶん次のモデルから採用ですかね。
外見的にはそれほど変わってない(ように見える)が、肝心の中身の方は相当改良してきたらしい。特にエンジンを中心としたパワートレイン系のパフォーマンス向上にはかなり自信があるらしい。旧モデルでもトップスピードは WRC マシンの中でも最速と言われていたのに、さらに速さを増したわけだから、ライバルにとってはかなり手強い存在になりそう。試乗したペター・ソルベルグらドライバー陣も新モデルには手応えを感じているようで、かなりお気に入りのご様子。まずはデビュー戦のラリー・メキシコ。いきなりデビュー・ウィンもあり得るかも。
しかしこの WRC マシンの美しさといったらどうか。某漫画のセリフではないが、これでもかと張り出したブリスターフェンダーや空を飛べそうな超巨大リアウィング、偏執狂なまでに空力を考慮されたボディのアールの形状、そして果てはボディシェルを留めるビスに至るまで、その一つ一つ全てに意味がある。公道を誰よりも速く駆け抜けるために作られた究極のラリー・マシンには、速く走るだけのパワーだけでなく、世界最高峰の造形美と機能美をも備わっているのである。私なんてエンジンルームの写真を見ているだけでもうっとりしますね。
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