スウェディッシュ・ラリーの Leg2(二日目)も、Leg1 に引き続き火花散る全開バトルの模様。特に Leg1 終了時点でたったの 0.1 秒差しかなかったマーカス・グロンホルム(プジョー)とペター・ソルベルグ(スバル)は、SS が終了するたびに激しく順位が入れ替わる大激戦。しかし SS9 と SS13 でソルベルグがトップタイムをたたき出し、Leg2 終了時点でグロンホルムから暫定首位の座を奪い返した。
それにしても圧巻だったのは SS13 で、二番時計だったグロンホルムを 9 秒も上回る火の玉アタックは強烈。この人は若干むらっ気があるが、タイヤやマシンセッティング、それと精神状態ががっぷりはまった時のここ一番の速さは WRC 一だろう。しかし二位のグロンホルムとの差はまだ 8.3 秒、三位のセバスチャン・ローブ(シトロエン)ともわずか 24 秒差なので、まだまだどうなるかさっぱりわからない。願わくは誰もリタイヤすることなくこの混戦状態のまま最後までバトルしてほしいものだ。ただ SS14 で発生したローブのエンジントラブルがかなり深刻という情報も。ううむ、なんとかマシンを修復して出走してもらいたいものだが。
しかしこの超混戦状態の上位三人は、他のドライバーとは完全に別次元のスピードである。なにせ三番手のローブと四位につけるマルコ・マルティン(フォード)との差は一分半強もある。三人で競り合ううちにどんどんスピードが上がっているのだろうけど、ここまで来ると何か神がかっているとしか思えない。
今ラリーで驚愕のパフォーマンスを見せ、日本の WRC マニアの間で一躍人気者になった「ガリガリ君」ことジャンルイジ・ガリ(三菱)は、Leg2 中盤までは堅実な走りで総合四位を守っていたが、しかしSS13 で痛恨のマシントラブルで失速。なんとかリタイヤは免れたものの、総合八位まで順位を落としてしまった。あー残念。でもまだ一日ある。なんとか頑張って一つでも順位を上げてほしいものだ。
で、上位三人も激戦だが、五位争いももの凄いことになってきた。五位のトニ・ガルデマイスター(フォード)から六位ヘニング・ソルベルグ(フォード)、七位ハリ・ロバンペラ(三菱)、八位ガリガリ君、九位ダニエル・カールソン(プジョー)、そして十位のクリス・アトキンソン(スバル)まで、わずか 30 秒の中に六人がひしめく超激戦。長年 WRC を見てきたが、ここまで混戦になるのも記憶にない。こちらの争いも見逃せないですな。
異常に熱い雪上バトルも残るはあと一日。
参考URL:
三菱 WRC
SUBARU MOTOR SPORTS
World Rally Championship Official
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