来季いっぱいでプジョーとともに WRC から撤退を表明していた、今季チャンピオンのシトロエン。だが一部の噂ではシトロエンだけは撤退を翻すのではないかとの希望的な憶測が流れていたが、シトロエン WRC チームを統括するギ・フレクランが次期 WR カーである C4WRC 計画の中止を発表したことで、この予想は完全に否定されることになった。来季はフォードからフランソワ・デュバルが移籍し、その勢いにのってもしかしたら一発大逆転もあるかと思っていたのだけど、これで参戦継続説は 100% とどめを刺されたわけである。残念無念。C4 は幻の WR カーになってしまった。
となると来季以降の WRC は、はたしてどうなるのだろう。プジョーが消えシトロエンが去り、フォードも土壇場で踏みとどまったものの相変わらずの予算難。三菱とシュコダは来年からようやくフル参戦態勢が出来上がったが、マシンの熟成度はまだまだコペティティブとは言い難い。来年一年でどこまで開発を進められるかが焦点になりそうだけど、実戦から離れた空白期間を挽回するのは容易ではないはず。今現在、順調なのはスバルぐらいなものか。ここで出来ればトヨタかマツダが WRC に復帰して、ついでにスズキとルノーが JWRC からステップアップして新規参入してくれれば面白いのだけど、実現はかなり厳しいかねえ。
しかしまさか WRC がこんな状態になってしまうとは。ほんの数ヶ月前ならいったい誰が予想したことか。破滅へのカウントダウンにならないことを祈りたい私である。