■ Is a 90-day Mars round trip possible via new propulsion?
ワシントン大学で開発された磁化ビームプラズマ推進と呼ばれる新しい推進方式が宇宙船の速度を飛躍的に向上させ、火星までたった 90 日で往復できるようになるかも、とのこと。
この推進方式は、宇宙空間に建設されたプラズマステーションから照射される磁化ビームプラズマを宇宙船が磁気帆で受けて前へ進むというもの。要するにプラズマを利用した帆掛け船というわけで、宇宙船に大きなエンジンや多くの燃料を搭載する必要がないのでそのぶん一度にたくさんの資材を運搬することができるという利点がある。まあ発想的は至極単純だが、しかしこのビームプラズマを作り出すにはそれなりのエネルギーが必要だろうし、遠く離れた宇宙船の帆に正確にビームを当てる技術など、実用までなかなか一筋縄ではいかないと思われる。
ところで無重量である宇宙空間では、一度動き出した物体は外からそれなりの制動をかけないと、当然ながらどこまでも進んでしまうことになる。通常の宇宙船では逆噴射用のロケットエンジンなどを積むわけだが、宇宙帆掛け船はもちろんそんなものは搭載していない。ではどうするかというと、目的地から逆向きのビームを照射してブレーキをかけるという豪快な大技を用いるのである。もうなんつうか、私こういうの大好きっす。
実用化されるにはまだまだ長い時間がかかりそうだが、完成の暁には是非この帆掛け船に乗って火星に行ってみたいものだ。
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