明日は会社の健康診断である。私を雇用する会社では齢 35 となった時からいわゆるところの成人病検診を行うのだが、すでにその仲間入りをして数年経つ私である。いつの間にやら実質的にも堂々のおっさんであることを、こういう時に改めて自覚する。
おっさんではあるのだが、健康には多少の自信はある。なにせ長年たしなんだ煙草も止め、さらに毎日出来るだけ規則正しく生活し、ついでに食生活にもそれなりに気を配り、おまけに適宜運動もかかさず行っている。とりあえず何某かの自覚症状もない。けれどもこの体にどんな病が隠れているやもしれない。まあ何か体にガタが来るなら、年齢的にいってもそろそろかもしれない。年に一度、少し細かく調べてもらうことには一向に異論はない。しかしどうにも耐え難いのがバリウム検査である。いやさ、バリウムを飲むこと自体は別にどうということはない。ないのだが、そのために今日の夜九時以降、検査を開始する明日の午前十一時まで、半日以上の長きのあいだ一切の飲食禁止、喰うのはもちろん水もダメ、というのが、とにもかくにもなにより辛いのである。もともと夜はほとんど飲食しない私である。だのに、ダメだと言われると何故か無性に腹は減るし喉が渇くのは何故か。
とりあえずラーメンが食べたい。出来ればピザも食べたい。焼き肉にもそそられる。カツ丼も捨てがたい。親子丼もいいが鰻丼ならなお可である。こうなりゃ「すき屋」のオーストラリア産肉牛を使った牛丼でも許す。ついでにコップに並々と冷水を注ぎ、それを一気に飲み干したい。味わう間もなくジャボジャボジャボと胃に注ぎ込んでやりたい。ああもう腹減ったなんか食わせろなんか飲ませろ。こんなんで眠れるかゴルァ。
あきらめて寝る。
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