カナダのブリティッシュ・コロンビア大学生物学研究チームの発表によると、ニシンが肛門から空気を出すとき、すなわち「屁」をする時に非常に高いピッチの高周波音を発している事が明らかになったとのこと。実際の音声はこちらで聞くことができる。(ニシンの屁の wav ファイル) なんだか立て付けの悪い引き戸を無理矢理開けているような音だが、しかしこれ、どうやって録音したのだろうか。
研究者らはこの高周波音を高速反復性律動音(FRT)と命名。また人間の屁との相違点として、今回発見された FRT は消化活動によって行われるものではない事を指摘している。さらに魚にサメの匂いを与えて恐怖を引き金として屁をさせた場合にも音が変化しなかった事を検証した。
ところで何故魚がこのようなハイピッチな屁を作り出すのか、その原因はまだ明らかではないとしている。しかし研究チームによれば、この FRT はニシンにのみ聴取可能であることを突き止めたことから、FRTを用いてコミュニケーションを取り、外敵から身を守っている可能性があるとのこと。屁でもなんでも使って、こうして自らの命を守る術にしているわけである。穏やかに見える海の中も、生きるために皆、必死なんですなあ。
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