12/15(木)の早朝、日本へ向けて出発。北京からはいつもの ANA 便を使ったのだが、これがまた見事なまでにガラガラであった。見たところは定員の 1/3 ぐらいだろうか。クリスマスと年末前の、しかも平日の早朝第一便だからなのかもしれないが、しかしここまで空いているのは初めてである。原油価格高騰の折、こんなので採算が取れるのかどうかと余計な心配をしたくなる。まあ乗るぶんには空いているにこしたことはないのだけど。
北京から約二時間四十分ほどで成田空港に到着。北京から日本へ向かうときは西からのジェット気流に乗ることが出来るので、逆のフライトと比べると一時間ほど早い。やはり狭い飛行機に乗っているのは、これぐらいの時間がちょうど良い。離陸後、機内のモニタで映画でもダラダラ見つつ飯を喰って、あとはぼんやり本でも読んでいれば、いつの間にか到着しているという感じである。
今回の出張は比較的長期間にわたるため、方々との連絡などを取るときのためにレンタルの携帯電話を借りることにした。いろいろ調べてみると、JALエービーシーという JAL 系列のサービス会社のレンタルケータイが 250 円 / 日と一番安そうだったので、今回はここにしてみた。予約もネットで事前にしておいたから、空港内のカウンターに行ってすぐに端末を受け取れ、返却も帰国時に空港で返すだけというお手軽さもいい。ちなみにキャリアは au、レンタルした端末はソニーエリクソンのちょっと型遅れのもの。まあ音声で連絡を取るのがほとんどなので、機能的にはこれで十分である。
初日は横浜の実家に泊まる予定なのだが、問題はどうやって横浜まで向かうかである。最も単純な解は、成田エクスプレスで横浜駅まで行き、そこからタクシーで実家に行くという方法。だが時刻表を見ると、ちょうど良い時間帯の電車の便が無い。あとは総武線~横須賀線直通に乗って横浜まで行くか、京成スカイライナーで日暮里まで行き、その後 JR で横浜へ向かうかである。しかし横須賀線直車方式は成田から横浜までたっぷり二時間はかかるし、またスカイライナー方式はこのバカでかくてクソ重い荷物(トランクは推定 30kg 超)を持って何度も乗り換えするのが面倒くさい。考えたあげく、今回はエアポートバスを使ってみることにした。
結果的にはこの選択は正解であった。平日の昼間だからか道路も空いていて、成田から横浜駅東口の横浜シティ・エア・ターミナルまで正味一時間ちょっとしかかからなかった。3,500 円とちょっと値が張るのがなんだが。荷物を預けてバスの席に座れば、あとは勝手に横浜まで運んでくれる手軽さも良し。まあ、もしまた成田-横浜間を行き来する機会があれば使ってみよう。
横浜の実家に一泊した翌日は、朝から長野県某所へ。新横浜から東海道新幹線で東京駅まで行き、その後、長野新幹線に乗り継いで、白雪積もる雪国へ赴く。車窓から眺める浅間山はすっかり雪景色。今年は雪が多いそうで、今月初めから降り始めた雪も、すでに結構な積雪になっているという。そういえばここ数年はスキー、ボードに行ってなかった。そろそろ久しぶりに滑ってみたいものだ。最近、北京市の郊外にいくつかスキー場が出来たそうだし、話のタネに行ってみるのも一興かもしれない。一応スキーウエアは北京に持って行ってあるし。
しかしこういう雄大な雪景色を目にすると、なんだか妙にほっとするというか、心休まるような気がする。ひたすら寒く厳しく、無味乾燥で灰色に染まった北京の冬に目が慣れつつあると、雪の眩しい白色と針葉樹の柔らかい緑色のコントラストが無性に優しく見える。などと思いつつ、長野で一本仕事をこなした後、再び新幹線を乗り継いで横浜に。
晩飯に念願だった刺身を喰う。美味い。心底美味い。トロもハマチもカンパチも、ヒラメもイカもタイもホタテも、イクラもウニもサーモンも、なにもかもがただひたすらに美味い。私の脳の中心で、何かが美味いと叫んでいる。最近は北京でも刺身が出回ってきているけれど、やはり何かが違う。この美味さとは全然違う。ついでに言うなら醤油も美味い。わさびも美味い。ご飯も美味い。味噌汁も美味い。嗚呼これが私の食の原点。これこそがソウルフード。やはり私は舌の先から骨の髄まで真性日本人なのだった。
土曜日は横浜からかみさんの実家の伊勢原に移動。姪っ子と和みつつ、こちらでも牡蠣鍋などを堪能し、本日夜に今度は千葉県柏市に移動。明日からしばらくは千葉にてお仕事モードである。