2003 年 5 月 9 日に打ち上げられ、小惑星「いとかわ」(Itokawa)から物質のサンプルを持ち帰るべく飛行を続けている JAXAの小惑星探査機「はやぶさ(MUSES-C)」(Hayabusa)が、無事に地球スイングバイに成功したらしい。5 月 19 日 15 時 22 分の地球最接近時の高度は約 3700km で、イオンエンジンを搭載して地球スイングバイに成功した宇宙船は世界初とのこと。素晴らしい。衛星に搭載されているカメラを使って撮影した日本上空の模様や、スイングバイの後に撮影した地球の映像も公開されているが、非常に感動的だ。
ちなみにイオンエンジンとは、イオン化した推進剤(キセノン)を電気的に加速して超高速で噴射し、その反動で推力を得る方式のこと。従来の一般的なロケットで用いられる、燃料を爆発燃焼させて推進力を得る一般的な化学系エンジンと比較して格段に燃費がいいそうで、惑星間航行など深宇宙探査にもってこいのデバイスらしい。そうなのか。ともあれ、激しく SF の匂いがする名称であることは間違いない。
JAXA 宇宙科学研究本部
はやぶさ(宇宙科学研究本部)
JAXA 小惑星探査機「はやぶさ(MUSES-C)」
小惑星探査機: 「はやぶさ」スイングバイ成功(MSN-Mainichi INTERACTIVE 科学、5月20日)
小惑星探査機「はやぶさ」が針路変更に成功(asahi.com サイエンス、5月20日)
コメント
コメントフィードを購読すればディスカッションを追いかけることができます。