帰ってきた みくだり日記

生存報告

前回の更新から一ヶ月半もあいておりますが、なんとか生きております。

この間、国慶節やらあちこち出張やらありまして、バタバタしている間に気がつくと十月も終わり。北京は秋から一気に冬へと季節が変わり、すっかり寒くなったと思ったら、明日はなんと雪が降るとの予報。雪ですか。まだ十一月ですがな。

と、これだけではなんなんで、最近のフェイツイさんでも。ギターと猫。お好きな方はどうぞ。何がどうぞか。

夏休みは日本で

のりピー、覚醒剤所持容疑で逮捕状ですか。もうなんでも有りというか、世も末というか。

正直言って私はファンでもなんでもないので、件のお方がクスリで捕まろうがどうでもいいのだが、しかしここ中国での関心は相当高いようで、私を雇用する北京の会社にも熱狂的なファンがいるらしい。今日も何人かの同僚から質問攻めにあった。

「酒井法子が覚醒剤で捕まったって本当ですか」
いや、まだ捕まったわけじゃなくてどこかに逃げてるらしいけど、状況からすると相当怪しいよねえ。

「あれは絶対旦那が悪い。酒井法子は悪くない」
まあ旦那も相当なダメ野郎みたいだけど、でも本人もクスリをキメてたということらしいよ。

「タレントとしての話題作りじゃないんですかね」
話題作りにしてはずいぶんヤバイ橋だよね。

「北海道の摩周湖で自殺死体が発見されたというのはマジですか」
たぶんガセ。しかし何故摩周湖か。

「酒井法子は、のりピー（日本語発音で“のりピー”と言った）は大丈夫ですよね」
何が大丈夫かは知らんが、とりあえず俺に聞くな、俺に。

ともあれ、今頃どこで何をしてるんですかね。

−−

それはともかく、私を雇用する北京の会社は、明日から夏休みである。本来は土日を含めた九日間であるが、私は一日足して都合十日の休暇となる。昨年は北京オリンピックがあったので北京で過ごしたが、今年は日本へ帰還することにした。

そういえば今年はなんだかんだで日本に帰る機会が多かった。数えてみると都合四回目の日本行きである。しかし過去三回はどれも仕事絡みで、しかもあまりに忙しすぎて単に行って帰ってきただけという感が強い。だが今回は久々の仕事抜きでの日本行き。思う存分日本を満喫させてもらう所存である。

ということで明日から夏休みで日本へ向かうわけだが、唯一の気がかりは我が愛猫フェイツイさん。過去にもお留守番は何度か経験しているし、マンションのスタッフやかみさんの友人たちが毎日ご飯やトイレの世話をしに来てくれるので、基本的に生きていく上では問題ないとは思うが、しかしなにせ十日間の長丁場である。あの箱庭育ちのヌルい猫が、はたして一人で過ごせるのか。毎度ながら心配でありますよ。

生存報告 / お台場ガンダム

大変お久しぶりでございます。若干疲れておりますが、とりあえず生きております。

と、辛気くさい生存報告だけだとなんなんで、もう一月前の話になりますが、先月に日本出張した折りに訪れた、お台場の等身大ガンダムのレポートなぞ。

こんなのを載せると、一体何しに日本に行ったんだと訝しむ向きもあろうが、断言しよう。これを見るために行ったのだと。いや、ちゃんと仕事もしましたが。

ということで日本出張の最終日。この日は特に仕事の予定もなく、成田から飛行機に乗って北京に帰るだけの移動日。飛行機は夕方の便だったので、すこしだけなら時間がある。

実はこの前日、高校時代の古い友人達と新宿で飲んだのだが、その時やはり出たのはこの等身大ガンダムの話題。何せ我々はファーストガンダムをリアルタイムで体験した世代である。我々の海馬の奥底に、流れる血潮に、「連邦の白い悪魔」と呼ばれた立ち姿が刻み込まれているのだ。見に行きたいよね、見に行くべきか、見に行かんでどうする、見に行くのが義務、見に行け何を失っても行け、と焼酎の杯を重ねる毎に白熱する議論。馬鹿オヤジの集まりである。

そんなわけで勢いに任せ、新橋から ゆりかもめに乗り「台場」駅で降りて潮風公園へ。しばらく歩くと開けた公園が見えてきて、その先には。

おおっ。

うおおっ。

で、でけえっ！

「連邦の新型はバケモノか！」と思わずつぶやく。

異常に細かいディティール。今にも動き出しそうである。と言うか動いてほしい。

ランドセル部分も抜かりなし。バーニヤが格好いい。是非ともビームサーベルを引き抜いてもらいたいもの。ちなみにビームライフルを構えているという案もあったそうだが、そうするとあまりにも「兵器」っぽくなりすぎるのでボツになったとか。半島方面への配慮ですかね。

どうでもいいが、平日の午前中だというのにスーツ姿のサラリーマンがカメラ片手に大勢やってきていた。あんたら仕事はいいのか。つうか、こんなの見せられたら仕事なんてどうでもよくなりますわな。

このお台場ガンダム、先日ついに完成して正式公開となったそうである。8 月いっぱいまで無料公開されるとのことなので、興味のある方は是非とも見に行っていただきたい。

しかし不況不況と言いながら、こんなもんを平気で作ってしまうのは、日本が平和だからなのか脳天気なのか。それでもこんなもんを作ってしまえる国は、世界広しと言えども日本しかありえない。いやもうほんとに、日本恐るべし。こういうことが出来る限り、日本という国はまだまだ大丈夫だと思えるのである。えーと、大丈夫ですよね。

生存報告

気がつけば五月も間もなく終わり。本 blog の更新もすっかりご無沙汰になってしまいましたが、とりあえず生きております。

さて中国は昨日 5/28 から「端午節（端午の節句）」で三連休中。

そういえば今月は 初旬にも「労働節（メーデー）」で連休があって、中国としては今月は珍しく連休が続く。というようなことを言うと、中国は休みばかりでいいですなあ、と日本方面から言われることがあるが、何をほざくか。だいたい三連休と言っても本当の休みはたいてい一日だけなのである。今回の「端午節」だって、「端午節」本来の祝日は 5/28（木）の一日のみ。5/30（土）は単なる土曜日で、5/29（金）は 5/31（日）の振り替えである。したがって 5/31（日）は中国全土的に普通の一般日となり、当然ながら私を雇用する北京の会社も通用営業である。ゴールデンウィークだハッピーマンデーだ年末年始は九連休だと、休みだらけの輩に言われる筋合いはないのである。働け働け日本人、死ぬまで働け俺の分まで働け。

休みはあと二日。まあダラダラしましょうか。

五・一の連休明け

ということで四連休もあっという間に終了。この連休中は特に予定もなく、弾丸ツアーで疲れた体を癒すべく、ひたすらのんびりと過ごした。暴飲暴食でヘタった胃腸も、だいぶ調子が回復してきたような気がする。そのおかげか肌の具合もそこそこ復調し、元の美肌を取り戻しつつある。ここは是非とも「使用前・使用後」のように連休前後での比較写真を掲載したいところだが、「使用後」のあまりの美肌ぶりに嫉妬と羨望の声が殺到しそうなのでやめておく。どうしても見たい人はメールするように。

ともあれつかの間の休みも終わり、本日から通常営業に復帰。しかし案の定というかなんというか、なんだか怠いというか頭が全く回らない。二週間駆けずり回ったあとに四日間の休みがあって、ようやく自分の席に戻ってこられたわけだが、何とも勝手が戻らない。

しかし朝からさっそく私のところに仕事上の質問や状況報告やらが次々と持ち込まれる。けれど惚けた頭は全然働いてくれない。一応考えるふりだけはする。しかし頭の中は真っ白である。ちょっと考えてみるからあとでまた来て、と怪訝な顔の部下を追い返し、ため息。

と、ここで思い出すのである。おおそうだ。休み前にこういうことを見越して、休み明けの自分のために To Do リストや懸案事項を書いたメモを作っておいたのだよ。と机の上に置いておいた書類を眺めてみる。

しかし、そもそもそれを読んでもその内容が思い出せないのである。「用例に注意！」って、それは何のことなんだ四日前の私よ。「注意！」とわざわざ文末にビックリマークをつけるぐらいだから注意しなけりゃならんことはわかるが、肝心の「用例」が何を指すのかさっぱりわからない。用例用例用例、ようれい、ヨーレイ、ヨーロレイッヒ〜、と心の中でアルプスの山々をバックにして高らかにヨーデルを歌ってみるが、何故かフランダースの犬のラストシーンもついでに思い出してしまい、思わず涙ぐむ。ハイジか。世界名作劇場つながりか。

ううむ、完全に休みボケている。部下の人すまん。今日の私はリハビリに徹する。本格始動は明日からだ。だから今日は俺に話しかけないでお願い。

弾丸ツアーがようやく終了

4/15 から始まった中国−日本の各地を巡る弾丸ツアーも、本日でようやく終了。いやしかし、この二週間で、北京ー東京ー広州ー深センー北京ー天津ー北京ー上海ー蘇州ー北京と駆けずり回ったわけだが、この間全く休み無し、そして移動に次ぐ移動、さらに会議に次ぐ会議、加えて夜な夜なの宴会に飲み会。もう疲れたっすよ俺は。

それでも訪れたところが多かったので、それぞれの土地土地でそれなりに美味いもんは喰えたのがせめてもの救いか。特に蘇州の飯は、いつどこで喰ってもやはり美味し。あとは東京で喰った尾道ラーメン。JR 水道橋駅のすぐ近くにあって前から行こうと思っていたところで、今回初めて喰ってみたのだが、いやいや評判に違わず美味かったですわ。

しかしそれでも毎日外食ばかり、それも中国にいる間はコテコテの中華ばっかりだったし、おまけにビールも焼酎も白酒も飲み続けだったりして、胃腸と肝臓がすっかりへばり気味である。内蔵に元気がないからか、おかげで肌の調子も悪い。鏡を見ると顔の色つやが悪く、張りもすっかり無い。いやまあ四十過ぎのおっさんが肌の色つやや張りとは今更何をほざくかという感じだが、それでも我ながらこれはちょっとどうかと思うほどのヘタリ具合。

そういえば中国も 5/1 から三日間（私を雇用する北京の会社は創立記念日もあって四日間）の連休だった。その間に絶食、禁酒、ジョギングに筋トレでもしてデトックスに励み、元の美肌を取り戻す所存の私である。

日本出張、そして弾丸ツアーへ

毎年恒例、董事会ウィークが今年もやって来た。

中国では会社（「有限責任公司」）の経営権は「董事会」（とうじかい）と呼ばれる経営会議が持つことになっている。董事会は日本で言う「取締役会」 と「株主総会」が一緒くたになったようなもので、会社の最高意志決定の場である。通常は年一回、中国での年度替わりである一月から三月に行われるが、日中合資企業の場合は日本の年度替わりに合わせて四月頃に開催されることが多い。私を雇用する北京の会社も毎年四月に行われることが慣例になっている。そしてこれまで董事会は、毎回北京で執り行われるのが慣例であった。しかし今年は諸般の事情により、日本で開催されることになった。

ということで、明日から日本へ出張である。そういえばつい二月にも日本に行ったばかりだが、その前は一年半ほど仕事で日本に帰ることはなかった。無い時は無いし、続く時は連続するものですな。だが今回はあくまでも董事会がメインなので、わずか二泊三日の道程と、慌ただしいというかなんというか。

しかしその慌ただしさはさらに続き、日本のあとにはその足で広州、そして深センに飛び、あれこれこなした後、北京に一旦戻り、さらには天津に行き、再び北京に戻ったら、今度は蘇州に出張という、鬼のような予定。これらドサ廻り弾丸ツアーが終わる頃には、すっかり四月も終わっているという案配である。

そんなわけで、明朝早いのでもう寝る。

清明節で三連休

この週末は、清明節で三連休となる。

清明節は、「春分の日」などと並び中国の二十四節季の一つ。もともとは魏から晋の時代に、旧暦の 3 月 3 日と定められたものだが、近年、清明節の祭日を統一するために、新暦 4 月 5 日に改められたものらしい。日本で言うと、いわゆるところのお彼岸に近いもので、この日は大人も子供も家族みんなで祖先の墓へ行き、線香をあげ祖先を供養する。清明節のことを「掃墓節＝お墓を清める日」とも言いとのこと。紙幣を模した紙などを焼き、死者を供養するのが習わしである。

ちなみに 1949 年の中華人民共和国建国後、無神論を唱導する中国共産党は、こうした伝統文化を原則的に否定していた。さらに 1966 年から 10 年あまり続いたかの文化大革命中には、墓参りを「過去の封建主義的な劣悪な文化」として禁止していたという。しかし中国当局は最近になって中国伝統の文化を重視する方針を打ち出し、また昨年からは国家の祝日ともなって清明節は再び注目され始めている。時代が移り施政者が変われば事情もまた変わるわけではあるが、しかしこうして古から続く伝統行事が再び大切にされるのは結構なことじゃないですか、と私なぞは単純に思う。

というわけで三連休である。祝日の少ない中国ではこういう連休は非常に貴重であり、何かこう、有意義に使いたいものだと思うのだが、しかし逆に言えば三日の長きにわたりダラダラと過ごせる数少ない機会でもある。この三日間は特にこれといった予定も無し、たまった本でも読んで、そして BIOHAZARD 5 のクリアに全力を尽くす所存である。いやー、最後のウェスカー戦がどうしてもクリアできないんすよちきしょー。

F**K YOU

先週は急遽、蘇州に出張に行ったりして相変わらずドタバタ。その蘇州出張はタフな交渉事がメインの仕事だったのだが、これがまた実に疲れるというか神経使うというか、クソったれの頭のイカれたアメリカ人頑固オヤジのせいでなんとも難渋したのだった。最終的にはこちらの要望を 100% 飲ませたので、まあ結果としては良かったけれど、ぐったりとした疲労感はなかなか抜けんもんですわ。

そんなこんなで家に帰り、ボケッとネットを徘徊していたら、こんなものを発見。

なにやらこの Lily Allen という人は、ネットがらみでそれなりの人気を博しているらしいが、寡聞にしていままで全く知りませんでした。

この曲は最新アルバム「It’s Not Me, It’s You」におさめられているナンバーで、往年のカーペンターズ的というか、昔の黄金バブルガムポップスに現代的エレクトリカル風味をまぶしたような脳天気な曲調が妙に和む。

しかし歌われている内容はかなり露骨で直情的。一応はブッシュ前大統領へ向けた罵りらしいけれど、そうだとしても相当下品でありましょう。脳天気なメロディに下品な歌詞を上手くのせることに絶妙なまでに成功した作品ではあるけれど。

しかしこれ、何と言っても秀逸なのは「Fuck you, Fuck you〜, very very much〜」というサビの部分だろう。一度聞いたら忘れられないというか、つい無意識に歌ってしまいそうで怖い。

まあそれでも何か猛烈に頭に来た時にはうってつけの曲でありますな。この度の蘇州出張みたいなことがあった場合、脳内でエンドレスリピートするのは今までなら VOIVOD の「Fuck Off And Die」が定番だったのだが、これからはこの曲もリストに入れておこうと思うのである。

Fuck you, Fuck you〜, very very much〜

北京に帰還

日本出張も終了し、昨日の夜の便で北京に無事帰還。予定では北京国際空港に夜の十時に到着するはずが、機材トラブルとやらで成田の出発が遅れ、北京到着は十一時。結局家にたどり着いたのは日付が変わっていた。推定総重量 45kg の荷物を抱え、これは一種の罰ゲームか何かと思ったり思わなかったり。

ということで北京に帰ってきたわけだが、毎度のことながら、つい昨日まで自分が日本にいたなんてまるで夢の中の出来事のように感じる。今日一週間ぶりに北京の会社に出社して、いきなり現実的な問題が一気に押し寄せてきたので、余計にそう思うのかもしれんが。

ちなみに次に日本に行くのは意外と早く四月になりそうだが、おそらく二泊三日程度の短い滞在になりそう。しかも今度は日本だけではなく、北京 → 日本（東京） → 広州 → 深セン → 北京を五日ほどで巡るという鬼の日程になる予定。マイルは貯まるが疲れもたまる。

東京は寒いと思ったが、北京に帰ってくれば、やはりこちらはもっと寒い。そういえば先週は雪が何日か断続的に降ったそうだ。道ばたにはその名残の残雪があちこちにある。いいかげん寒いのにも飽きたし、そろそろ暖かくなってくれないものか。